
伊勢路の終点、熊野速玉大社へ
朝6時ごろ目が覚めて、カーテンを開けて窓から外を見たら大雨。7時には出発しようかと思ったけど、スマホで天気予報を見ると10時前までは大雨の予報。
再び布団に潜り込んで2度寝する。
結局8時過ぎまで寝てしまう。相変わらず雨が降り続いている。今のところ予報は当たっている。
テレビを見ながら、昨日入室した時に部屋に準備されていたポットのお湯がまだ熱いことを確認して湯呑みにインスタントのお吸い物を入れてお湯を注ぐ。昨晩何も食べてなかったので塩っけのあるスープが空腹の胃に染み渡る。
出発はチェックアウトの10時ちょうどになりそうだ。今日の目的地は新宮市で距離にして約60kmで昨日の半分。熊野市からは海沿いの平坦な道になるので気が楽なのだ。
せっかく時間があるので、今日泊まる宿を予約しておくことに。アプリで一番最初に出てきた駅前の安いビジネスホテルを予約しておいた。これで今日の考える事はほとんどなくなって移動だけになった。
チェックアウトの時間が近くなり、荷物をまとめて部屋を出て階段を降りて待合室に行くと、女将さんが、そこのソファーで雨が止むまでコーヒーを飲んで待ってたらとカロリーメイトとコーヒーを出してくれてご馳走になる。
昨晩何も食べてなくて、手持ちの食料も持ってないのでとにかくありがたい。
女将さんに売店が近くにあるのか聞いてみたら、隣村にあると教えてもらった。
雨は予報通りに10時前に止んだので、お礼言って出発。
走り出してすぐ峠道で自転車を押して歩く。気づいたら三木里の町が小さく見える。

さっきからずっと登ったり降ったりしている。国道沿いに三木峠の入り口。
国道311号は尾鷲市から熊野市までリアス式海岸沿い、それは崖沿いの道ということになる。景色はとにかく良いけど、ずっとヒルクライムをしている。自分の想像する伊勢路の海岸沿いをポタリングとは程遠い。
峠を越えた隣町の賀田町に入ると道沿いに酒屋があって、食べ物が売ってそうだったので入る。昨日の夜食べてないから腹が減ってしょうがないのだ。80歳くらいのお婆さんが店番していて、「食べ物はパンくらいしかないよ」と、棚を指差して教えてくれた。
ジャムぱんと缶コーヒーを買ったら、「そこに椅子あるから使って」と言われる。
しばらくするとお店に常連のおじいさんがやってきて世間話を始める。
むかし長野の山奥にある村の農家にリゾートバイト行った時、村に一軒だけあった売店を思い出した。

峠を走ってたら、この旅で初めて自転車の人とすれ違う。トンネルの入り口の前でサングラスを外してスマホを見ていた。サイクルジャージにスパッツを着た正統派なロードレーサーの欧米の人だった。

峠を降ると町へ。この繰り返しが続く。ここら海が綺麗。


大吹峠の入り口。石畳に草が生い茂ってて、フォトジェニック。

沖縄みたいだな。本州でも綺麗な海は見てきたけど、ここは自分が見た本州の海の中も上位に入る。


トンネルをくぐってしばらく走ったら熊野市内に入ったらしい。尾鷲市から通り過ぎてきた町は小さい漁村だったのでやっと街らしい街。

熊野市駅は綺麗。駅前にお店もあって、道を走ってると外国人の観光客もちらほら見かける。ここまで来ると熊野三山も近いので観光拠点になるのだろうか。
ここ熊野市から紀宝町までの22kmは七里御浜と呼ばれる日本一長い砂礫海岸だとか。
ここから新宮までは自分の想像する伊勢路海岸線のポタリングになりそうだ。

隣の県なのにずいぶんと遠くに来た気がしてならない。
全く縁もゆかりもない場所だ、、、と思ったら、20年くらい前に地元の居酒屋でちょっとバイトしてた時、一緒に働いてた人で熊野出身の人がいたの思い出す。
10歳くらい歳が上の女性で不動産会社に勤めながら掛け持ちでたまにバイトしてるタフな女性で、三重県が関西弁なんだってのをその時知った。
そんなに美人なわけじゃないが〜♪って歌詞の歌を思い出してしまう、ちょっと失礼かもだけど、愛嬌と地頭の良さでバランス取ってて生きてる感じの方だった気がする。
可愛がってもらってたのか好奇な目で見られてたのか、きっとここに来なかったらその記憶も思い出さなかったかもしれない。
七里御浜を眺めながら昔の記憶が蘇り少しセンチメンタルな気分になるのでした。

七里御浜沿いをずっと自転車で走ってたらウミガメ公園発見。日本でも有数の産卵地だそうです。




海岸線にでた紀伊長島くらいからずっと太平洋岸自転車道の表示がある。調べたら千葉県の銚子市から和歌山県の和歌山市まで続く自転車道なんだとか。日本にこんなサイクリングロードがある事全然知りませんでした。
房総半島、伊豆半島、渥美半島、紀伊半島の海岸線をつなぐ道らしいです。

ずっと道路上に自転車マークと青い矢印で走る場所の案内がある。
ゴールデンウィーク明けの平日だからなのかサイクリストには全く会わないと思いながら、目の前のコンビニを通り過ぎる時、前後パニアバッグを付けたロードバイクが駐輪場に停まっていて気になったけどそのまま素通りした。

考えたら人生初の和歌山県。
まさか自転車で来るとは思ってなかった。
橋の真ん中で写真撮ってたら後ろから自転車に乗った欧米人に追い越され、あっという間に去っていった。よく見たらさっきコンビニに停まってた自転車だった。

新宮市がわりと街なので驚いた。観光地なので外国人が多い。
ホテルのチェックインが17時にしたので、まだ2時間近くある。ちょうど橋を渡った先に熊野速玉大社があるのでお参りしに行くことに。

伊勢路のゴール到着。
熊野三山のひとつとして全国に祀る数千社の熊野神社の総本宮。ここも世界遺産です。





参拝を済ませて、時計を見たらまだ1時間近くあるので、新宮市内を自転車でぶらぶらポタリングする。

自転車で走ってたら見覚えのある絵が。そんなわけないよなと思いながらも停まって二度見しちゃった。こんなところにまさかのパラダイスガレージ。自宅の入り口に飾るなんて物好きな人がいるもんだと思ってたけど、後でグーグルマップ見たらバーでした。
ちなみにこのロゴはニューヨークのマンハッタンにあった伝説的クラブのロゴで当時ディスコに対してのカウンターカルチャーとして、そしてオルタナティブなクラブカルチャーのアイデンティティーのように語られてるのを雑誌で時々見ます。リアルタイムの世代は自分よりひとまわり以上は上だと思いますが。

熊野三山への観光拠点、新宮駅。ちなみに新宮駅から 御坊駅までの紀伊半沿いはサイクルトレインと呼ばれてて、自転車でそのまま乗車できるんだとか。

と言うわけで本日の宿に到着しました。チェックインの手続きの時に自転車でここまで来たと言ったら、自転車なかに入れていいよとのことで玄関の隅に置かせていただきました。多分ロードバイクで来るお客さんが多いからなのか、対応に慣れてて置く時は壁じゃなくて棚にもたれ掛けさせてねと言われた。
素泊まり3500円からで部屋に洗面台もあって、大浴場もあって、部屋は古いけどネットカフェと変わらない料金で泊まれるのは凄い。喫煙可能だけどタバコ臭くもない。

お風呂に入ってから、着替えたらお腹も空いてきて、近所に新宮の名物さんま姿寿司の名店があるみたいなのでらしく行ってみたら、17時に閉店していた。
明日はキャンプ場に泊まる予定なのでスーパー閉まる前に食料の買い出しに行くことに。繁華街に大型スーパーがあった。
多分愛知県で言ったらアピタ的な立ち位置のスーパー。

外食しようかと思ってたら、さんま姿寿司が売場に並んでて買ってしまった。本日はこれと山菜天ぷらの惣菜をアテにして缶ビールで晩酌することに。
シメサバの秋刀魚バージョンって説明したら分かりやすいのかな。それが酢飯にのっかてる、美味い。
ちなみに私の普段の食生活は外食以外ほとんどヴィーガン食で最近は外食をしてなかったので、今回の旅では動物性タンパク質食べまくると決め、そして旅以外でアルコールは飲まないと決めているので、それをアテに飲んでやるぞと楽しみにやってきました。
海沿いで魚が美味いだろう、それをアテに飲んだら最高だろうと。
実は大人になるまで魚が苦手で。物心ついたくらいだったか、背が伸びる骨が強くなると魚ばっか食べさせられたもんだから、まったく食べなくなって。
食べるようになったのが大人になってから。
今となっては肉より魚を選ぶことが多くなった。
最近は肉を食べた次の日は吹き出物ができる。
歳のせいもあるのだろうか。アラフォーになってから大体この歳のせいだろうと言うフレーズで物事が片付くようになってきてしまった。
普段飲まないからなのか、缶ビール1本飲み終える頃には満足して、横になりテレビを見ながらしばらくして寝る準備を始めた。
やはり歳をとったのだろうか。
そうゆうことにしておこう。
