【テント泊登山】鳳凰三山 ドンドコ沢ー中道 周回 いや〜しんどい

【テント泊登山】鳳凰三山 ドンドコ沢ー中道 周回 いや〜しんどい

登山口から頂上まで遠い

1泊2日テント泊で青木鉱泉のドンドコ沢ルートから鳳凰三山を縦走して中道で下山しました。3年ぶりにテント泊装備担いで登山。初心者向けコースとネットの記事で見かけたけど、、そうは言っても南アルプス、登山口から頂上まで遠い!!この体力勝負を運動不足のおっさんがテント泊装備を担いで登山。きついったらありゃしませんが、稜線の景色は最高。このために登山やってんでしょうね。

青木鉱泉から目指すは鳳凰小屋

1日目は登山口の青木鉱泉からドンドコ沢ルートで鳳凰小屋テント場を目指します。この登山道は沢沿いに樹林帯の急登を登り続ける。途中、南精進の滝、白糸の滝、5色の滝がある人気のルート。

青木鉱泉まで甲府駅からバスが出てます。マイカーだと100台くらい駐車スペースがあって、平日の9時過ぎに到着したら、3分の2くらい埋まってました。料金は1日700円。宿泊、キャンプ場、日帰り入浴できるので下山後にひとっ風呂できます。

青木鉱泉ホームページ

10時前に登山開始。ひたすら樹林帯の登りとトラバースのような道が続く。特別危険だなって感じはなくて想定内だけど小屋まで遠い。テント泊装備担いでるときつい。

ちなみに今回はOMM CRASSIC32のバックパックにテント泊装備、食料、水を合わせて10キロ超え。何とか10キロ以内で収めたかったけど、テント場まで距離、標高差、真夏、で考慮したら水が3リットルとなった。

このバックパックの個人的おすすめ箇所はは通常のバックパックより上の方で背負うのでピッタリ背中にフィットして少し激しく動いても荷物がブレない。岩場、鎖場が登りやすい。そして走ることもできる。収納箇所がすぐ手に届く場所にあるので、ザックを背負ったまま荷物の取り出しができるのがとにかく便利。特に自分がお気に入りなのはヒップベルトのポケットで、収納サイズ大きめでちょうど腰の上にくる位置が絶妙。

デメリットとして、夏は背中がかなり蒸れる。荷重10キロ超えると背負ってる荷物が左右にブレる、ハーネスが肩に食い込んで痛い。そもそもトレランやファストパッキングで使用するバックパックなのだから10キロ以上の荷物を入れて使うのはナンセンスなのだろう。ヒップベルトがあるからベルトを緩めて腰に荷重をかかるようにできなくないけど、ヒップベルトの造りは簡素で荷物を支える造りというよりバックパックを身体にフィットさせるベルトの役割なので期待できない。

南精進の滝まで登山口から約2時間。地図を見ると目的地の小屋まで半分も登っていない。先が思いやられる。暑さのせいもあって、水がすすむ。勢いよく飲んでたら残量が半分くらいになっていた。3リットル持ってきて正解だった。

地図を見て現在地の確認して、まだ先が長い事に心が折れそうなり、またしばらく登って現在地を確認して心が折れそうになるのを繰り返す。とにかく思った以上に長い。途中から白糸の滝や五色の滝がまだあるけど、もう正直そんなのどうでもよくて、早くテント場でビール飲んでグダグダしたい。

樹林帯の整地されたテント場

鳳凰小屋に到着したのは16時前。水はギリギリ。ここまで登ってくるのに約6時間かかった。いくら何でも時間かかりすぎだろうとアプリを見たら1800mも登っててビックリ。そりゃあしんどい。テント場の受付を済ませて、説明を聞いたら、テントの張る場所を探す。樹林帯に囲まれた森の中にあるので風も吹きつける事なく静かで、地面も綺麗に整地されてて居心地良さげなテント場だなと思いながら、奥の方の一段上がった場所が空いてるのを見つける。水場やトイレから離れてるけど、静かそうなので、そこでテントを設営する準備。

テント泊の料金は2000円で予約の必要なし。トイレと水は小屋泊、テント泊は無料。テント場は石がないのでペグが必要。

ここのテント場はベンチがあって、テーブルの様に使用できて便利。テントを張り終えたら売店に行く。もうとにかく飲みたくてしょうがない。水汲み場の桶にアサヒスーパードライ浸かっているのを見つける。迷わず買う。350mlの缶で600円。一気に飲み干す。このためにここまで来たと言いたくなってしまう。

疲れ過ぎて腹が減ってるのか減ってないのかよく分からんけど、準備を始める。晩飯は鰯の缶詰とジップロックに入れたカレーメシ。

行動食をつまみにウィスキー。幸せでしかない。隣のお洒落なワンポールテントの隙間からイビキが聞こえてくる。到着して2時間経つけどずっと鳴り止まない。その奥では初老の男性同士、山談義で盛り上がっている。

日が暮れかけて少し肌寒くなってきた。食器をウェットティッシュで拭いて片付けて、テントに入って寝転んだら寝ていた。気づいたら真っ暗で時計を見たら22時。相変わらず隣のテントのイビキが聞こえる。喉が渇いたので水を汲みに行く。星空が綺麗だ。

鳳凰三山稜線を空中散歩

翌朝3時過ぎに目がさめる。すでにテントの片付けを始めている人がいる。相変わらず隣のテントからイビキが聞こえる。1時間くらいボーッとテントの中でしていた。4時ごろ外に出て朝食の準備。今日もガッツリ歩くので、朝からマルタイラーメンを食べる。

テントの片付けが終わって出発の準備ができたのが6時前。昨日からイビキの音しか聞こえてこなかった隣のテントの前に40代くらいの男性がいて挨拶する。奥の初老の男性二人は朝から山談義で盛り上がっていると思ってよく会話を聞いたら、どうやら盛り上がっているのでなく片方の人が一方的に喋っていて、もう片方は聞き役に徹している。なんだか聞き役の人は大変そうだ。

少し食料が減ったバックパックを担ぐけどやっぱ重い。今回の一番の目的であるオベリスクのある地蔵ヶ岳へ向かうため、再び樹林帯を登る。30分登ったら稜線に出て、目の前にオベリスク。

おぉっ!!と思いながら登る。砂場のような30度くらいの傾斜を登ってくけど足が埋まって大変。そして遮るものがない直射日光が体力を奪う。10分くらい続く最後の難関をクリアすると地蔵の大群。

さすが地蔵ヶ岳。地蔵がたくさん並んでいる。バックに甲斐駒ヶ岳。いい景色。せっかくなのでオベリスクに登ってみる事にする。

オベリスクの登り方が分からず右往左往する。どこをどう行くのか分からず、中腹まで登って景色を見たら満足したので降りる。よく見ると富士山も見える。

稜線を歩いて、ハイマツをくぐり観音岳を目指す。稜線歩きが気持ちいいと思えたのは1時間くらいで、陽射しとテント装備を担いでるからとにかくしんどい。

鳳凰三山の最高峰である観音岳に到着したのは8時半。写真を撮って次の目的地、薬師岳に向かう。

さっき登ったオベリスクがあんなに小さい。奥に富士山が見える。

鳳凰三山縦走の最後は薬師岳に到着したのは9時前。山頂は広い。なんだかんだで3時間の稜線歩き。ここから再び青木鉱泉に向けて中道で下山する。

中道は単調な登山道で見せ場は特にない。景色の変わらない樹林帯をひたすら降る。途中つづら折りになる。一体何時間降るのだろう。何度もGPSの地図で現在地を確認する。見る度に気持ちが萎える。とにかく長い。

小屋で汲んだ水は1.5リットル。稜線歩きが終わる頃には半分以上なくなっていた。途中でマルタイラーメンをランチで食べようかと思ったけど水不足になりそうなので下山するまであきらめる。

ようやく林道に出たのは12時過ぎ。3時間樹林帯を降っていた。水もちょうど飲み干したところ。林道を30分くらい歩いただろうか、青木鉱泉に下山したのは13時前。

とりあえず青木鉱泉の自販機でコーラを買って一気に飲み干す。あ〜幸せだ。