【登山】八ヶ岳縦走 2泊3日 ③日目 オーレン小屋からロープウェイ駅まで

【登山】八ヶ岳縦走 2泊3日 ③日目 オーレン小屋からロープウェイ駅まで

なだらかな稜線歩きから始まる最高の一日

昨晩は19時過ぎには眠りについていた。頭痛もなく快適に眠るはずだったのだが、隣のテントのイビキで起こされたのは22時頃だった。ここまでのイビキは珍しく、病気じゃないのかと疑うくらいだ。テント場が混んでて距離が近いせいもある。こんな事があろうかと耳栓を用意しておいて正解だった。耳の奥まで突っ込んだらイビキの音が遠くなった。アイマスクもする事にした。テント場が混んでてテント同士の距離が近いと夜中にトイレに行く人のライトの明かりが眩しくて起きてしまいそうだ。

朝4時前に目がさめる。外はまだ暗いが、ガサガサとテントを撤収する音が聞こえる。寒いのでしばらく寝袋から出られず30分くらいウダウダしてから、トイレに行くために外に出た。昨日声をかけられた青年小屋から一緒だった70歳くらいの男性のテントはすでになかった。

トイレを済ませてテントに戻って朝ごはんを作る。本日の朝食はマルタイラーメンにカルパスを突っ込んだチャーシュー麺。これで今日も朝から元気に歩ける。コーヒーを飲んで、歯を磨き終わり、片付けを始めた。

出発の準備ができたのは6時過ぎだった。出発前に綺麗なトイレで用を足そうと思ったのだがでそうででなかった。このパターン、絶対あとからしたくなるやつだ。でないものはしょうがないので出発することに。

結局オーレン小屋を出発したのは6時半過ぎだった。樹林帯を20分くらい登ると稜線に出る。稜線に出て日差しを浴びると太ももとふくらはぎの裏がめちゃくちゃ痛い。昨日一日短パンで稜線を歩いたおかげで真っ赤になっていた。昨日途中で気づいて日焼け止め塗ったけど、どうやら間に合わなかった。多分水ぶくれになりそう。

筧冠山に向けて登っていく。その先に根石岳、天狗岳も見える。登って降りてまた登って降りてと山を越えていくようだ。それにして昨日はオーレン小屋に宿泊を決めた自分の選択は正解だった。この快晴で気持ちいい稜線歩きから1日をスタートできるのは最高だ。

硫黄岳以降はなだらかな稜線が続く。これくらいが歩いてて気持ちいい。今日も北アルプス、南アルプス、中央アルプス、御嶽山がよく見える。反対側に浅間山も見える。

昨日は見えなかった諏訪湖も見えて、北八ヶ岳に来たんだなと実感する。

8時前に天狗岳山頂に到着する。朝イチから山頂は人で賑わってる。

苔が生い茂る樹林帯のハイキング

天狗岳を越えると再び降りに入り樹林帯、登山道は大きな岩で、その大きな岩の上を歩く。しばらく歩くと中山峠。ここから少し降ると第二候補の宿泊予定地の黒百合ヒュッテ。

どうやら稜線歩きは終わりっぽくて、ここからは森の中を歩く。直射日光から解放されたと思ったけど、樹林帯は湿度があって蒸し暑い。

苔の樹林帯。やっと北八ヶ岳に来たんだなって気になる。木の板の遊歩道があったりと整備が行き届いてて歩きやすい。すれ違う人の服装もジーパンやスニーカーの人もちらほら見かける。

高見石小屋ホームページ

名物の揚げパンで一息

第一候補の宿泊予定地だった高見石小屋に到着したのは10時過ぎだった。それほど広くない小屋の前にあるテント場にこれから出発するであろう人が集まっていた。小屋にテラスが併設されててお茶する人で賑わっていた。

この時点で第一候補の下山場所である蓼科登山口のバス停の最終便には間に合いそうもないので、ここで休憩する事にした。

テラス席に座ってる人は揚げパンを食べている。そうここは揚げパンが名物なのだ。

せっかくここまで来て食べずにスルーするなんてありえない(権現岳はスルーしたけど)ので揚げパンとドリンクセットを注文する。

メニューにある揚げパンの味から2種類、メニューにあるドリンクから1種類、それぞれ選ぶシステムとなっている。このセットで1000円。

私はリンゴジュースと抹茶味とチーズ味の揚げパンを選ぶ。

サクサクしたパンに抹茶パウダーが美味い。特に気に入ったのはチーズ味。サクサクのパンにパルメザンチーズがたっぷりで個人的にこれは当たりだった。

テラスの椅子に腰をかけたら疲れがドッときた。昨日の岩場の登り降りで疲れが溜まっていたからだろうか、テラスで30分くらい休んだ。

高見石小屋は麦草峠方面と白駒池方面の分岐になってて、私は麦草峠方面に向かう。

よく考えたら私は白駒池も麦草峠も訪れたことがあるのを思い出した。確かレタス畑の住み込みバイト仲間3人で訪れたことだけは覚えているが、どのような場所だったかの記憶までない。当時の私は白駒池や麦草峠が八ヶ岳にあるという事さえ知らなかった。

ゴールのロープウェイ山頂駅まであと少し

懐かしい思い出に浸りながら樹林帯を歩き始めて30分で丸山に到着。木に囲まれてるのでこれと言って展望はない。少しキツくなってきてストックを1本出して歩く。いつも2本出して歩いてたけど、最近は片手が空くので1本にしてる。こっちのが調子がいい。モーゼの杖のようにこのストック1本でここに水を湧かせたりできればと思いながら暑い中を進む。

1時間くらい樹林帯を歩いただろうか、車の音が聞こえる。しばらく歩くと樹林帯を抜けて、目の前に建物が見える。

麦草峠に到着したのは12時過ぎだった。お昼時で駐車場が満車で麦草ヒュッテも賑わっていた。

とりあえず駐車場に公衆トイレがあるようなので向かう。

トイレ利用料は100円。

朝出発の時オーレン小屋のトイレで出なくて、絶対途中でトイレ行きたくなるだろうなと思っててしばらく歩いてたら高見石小屋を過ぎたあたりからお腹がむずむずしていたのだ。

おかげさまでスッキリ。そしていぼ痔の腫れはピークをむかえていた。長い付き合いなのこの感じだとおそらく2〜3日が腫れのピークでむこう1週間は安静にしてたら治ってくるだろう。

麦草峠の国道を渡ろうと待ってたら都内ナンバーのオープンカーが数台走っていった。気持ちよさそうだ。ビーナスラインにドライブにやってきたのだろう。

まだ時間があるので先へ進む事にする。ここに来て下山場所を北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅に決める。

再び樹林帯の登山道を歩く。

しばらく歩くと中小峠。

ここから樹林帯の急登が続く。

鎖や梯子の岩場もきついけど、こういう登りは地味にきつい。

茶臼山に到着したのは14時前。樹林帯に囲まれた広場になってて案内がなければ頂上と気づかない。

ここからロープウェイ山頂駅に向かうこととした。

樹林帯を30分くらい降ったところで、ロープウェイの駅に続く遊歩道に出る。

ようやくゴールの山頂駅が見えてきた。

到着したのは15時過ぎだった。

北八ヶ岳ロープウェイホームページ

ロープウェイは17時まで20分間隔で運行してるそうで、片道1400円。蓼科美術館のチケット付き。

観光客がほとんどなので、ロープウェイに乗る前にトイレで手拭いを濡らして体を入念に拭いて、シャツも着替えた。流石に2日も風呂に入らず、汗をびっしょり掻いたままだとヤバそうだ。

山麓駅に到着したのは15時半過ぎだった。山麓駅前に茅野駅行きバス停がある。茅野駅までは約1時間で1500円。最終便が16時35分なのでちょうどいいタイミングだった。

バス 北八ヶ岳ロープウェイ線

茅野駅に到着したのは17時半だった。18時の電車に間に合ってホッとする。ようやく八ヶ岳の旅が終わって家路に着くこととなった。

八ヶ岳縦走で2泊3日の山行で3日目は最終便のバスで茅野駅に帰る計画だと、自分にとってこれが無理なくて無難なのかと思うのでした。

八ヶ岳縦走は小屋も多くて計画も変更できる、街も近いので、いざとなったらエスケープもできる、自分のようにちょっと慣れて初心者に毛が生えた人間がチャレンジするにはちょうどよいかと思ったのでした。

行動時間 8時間36分 / 累積標高 のぼり 974m くだり 1050m / 距離 12.5km